キッチンシンクの排水口に設置する『排水口ゴミ受け』
排水口受け皿とも呼ばれるゴミ受けは、食事の準備や洗い物の際に発生するゴミや食べカスをキャッチし、排水口への流れ込みを防ぎます。
そんな重要な役割を持つゴミ受けですが、毎日のように使用するため、さまざまな汚れが付着しています。
台所のゴミ受けの汚れを簡単に落とすには?
ゴミ受けの汚れを防ぐには?
この記事では、ゴミ受けの汚れを放置すると起こるリスクや、汚れ度合い別の掃除方法、汚れを防ぐ方法についてご紹介します。
また、詰まった場合の解消方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
目次
排水口ゴミ受けの汚れを放置すると起こるリスク
排水口ゴミ受けの汚れは主に『食べ物のカス』『生ゴミ』『油』の3つです。
もしも、ゴミ受けに溜まった汚れを放置してしまうと、キッチンの見た目が悪くなるだけでなく、水の流れが悪くなり、排水口の奥にある排水管が詰まってしまいます。
最悪の場合、つまりが原因で水が逆流して水漏れしたり、排水管が破損してしまうことも・・・
他にも、以下のようなさまざまな問題が発生します。
- ゴミの腐敗による悪臭の発生
- 食材から雑菌(ぬめり)が発生
- 汚れをエサとする黒カビが発生・繫殖
- コバエやゴキブリなど害虫の発生
これらの問題を防ぐためにも、排水口のゴミ受けは週に2~3回を目安に掃除するよう心掛けましょう!
【汚れ度合い別】排水口ゴミ受けの掃除方法
キッチン排水口ゴミ受けの掃除方法を『軽い汚れ』『中程度の汚れ』『ひどい汚れ』の3つの汚れ度合い別にご紹介します。
ゴミ受けだけでなく、排水口カバー(蓋)や、流し台バスケット、防臭椀(ぼうしゅうわん)などその他のパーツの掃除にも効果的なので、参考にしてみてくださいね!
掃除を始める前に、用意する掃除道具は以下の通りです。
- 洗剤
- ゴム手袋
- 使い古した歯ブラシ
- スポンジ
- 洗い桶やビニール袋
排水口ゴミ受けの掃除方法|軽い汚れを落とすには?
まだ付着したばかりの軽い汚れを落とす方法をご紹介します。
掃除の際は、ゴム手袋を着用し、換気をしてから始めましょう!
- 排水口カバー(蓋)を外し、ゴミ受けを取り外す
- ゴミ受けに中性洗剤をかけ、スポンジで汚れをこすり落とす
- 水で洗い流す
- 洗い桶に、ゴミ受け/お湯/重曹/クエン酸を入れて約30分つけ置きする
- 30分後、ゴミ受けを取り出して歯ブラシで細かい汚れをこすり落とす
- お湯で洗い流し、ゴミ受けを元に戻す
掃除のポイントは、最初に『中性洗剤を使ってゴミ受けに付着した汚れ全般を取り除く』ことです。
その後、重曹とクエン酸を使い、ゴミ受けに付着しがちなヌメリ汚れを臭いごと落としていきます。
洗い桶には、ゴミ受けが浸るくらいの量のお湯に、重曹とクエン酸をそれぞれ大さじ1杯ずつ加えましょう。
そして、重曹とクエン酸を混ぜることで発生する炭酸が、ゴミ受けに付いた汚れを浮かせて落としやすくしてくれます。
ここでのポイントは、『40℃程度のぬるま湯を使う』ことです。
重曹は水には溶けないため、溶かすことのできるお湯に入れます。
重曹やクエン酸は、人や環境に優しいナチュラル洗剤だから、安心して使えるね!
排水口ゴミ受けの掃除方法|中程度の汚れを落とすには?
次に、軽い汚れでご紹介した方法では落ちない、中程度の汚れを落とす方法についてご紹介します。
上記の軽い汚れの掃除方法と同じく、ゴム手袋を着用し、換気をしてから始めましょう!
掃除手順は、以下の通りです。
- 排水口カバー(蓋)を外し、ゴミ受けを取り外す
- ゴミ受けに中性洗剤をかけ、スポンジで汚れをこすり落とす
- 洗剤残りがないよう水で洗い流す
- 洗い桶に、ゴミ受け/お湯/オキシクリーンを入れて約1時間つけ置きする
- 1時間後、ゴミ受けを取り出して歯ブラシで細かい汚れをこすり落とす
- お湯で洗い流し、ゴミ受けを元に戻す
軽い汚れと比べ、中程度の汚れには、雑菌やカビが含まれている可能性があります。
そのため、重曹やクエン酸よりも洗浄力の強い酸素系漂白剤オキシクリーンを使って汚れを落としつつ、カビや菌を除菌しましょう。
ここでのポイントは、『40℃~60℃程度のお湯に溶かして使用する』こと。
40℃~60℃程度のお湯と混ぜると、汚れを落とす酸素の泡が一気に放出されるため、洗浄力が高まります。
一方で、水やお湯の温度が低いと粉末が溶けきらず、十分に効果を発揮できないので、使用する際はお湯の温度に注意しましょう。
また、オキシクリーンには「アメリカ版」と「日本版」の2種類が販売されています。どちらも洗浄・除菌効果がありますが、大きな違いは「界面活性剤」「香料」の有無です。アメリカ版には香料に加えて界面活性剤が含まれているため、日本版よりも高い洗浄効果があります。
一方、日本版は界面活性剤が含まれていない分、酸素を含んだ泡(過炭酸ナトリウム・炭酸ナトリウム)で汚れを落とします。
過炭酸ナトリウム・炭酸ナトリウムは、人や環境に優しい成分でできているため、食器の洗浄や衣類、ぬいぐるみなどのベビー用品にも安心して使用できます。
日本版は、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使用できるね!
参考:【成分・働き】界面活性剤とは?|花王株式会社
排水口ゴミ受けの掃除方法|ひどい汚れを落とすには?
次に、時間が経った頑固な汚れが付着している場合や、簡単には落ちない汚れを落とす方法についてご紹介します。
掃除の際は、必ずゴム手袋の着用、換気をしてから始めましょう!
また、必要に応じてマスクやゴーグルを着用しましょう!
- 排水口カバー(蓋)を外し、ゴミ受けを取り外す
- ゴミ受けに中性洗剤をかけ、スポンジで汚れをこすり落とす
- 洗剤残りがないよう水で洗い流す
- ビニール袋にゴミ受け入れ、キッチン泡ハイターをスプレーする
- 袋を閉じ、ゴミ受け全体を手で軽く揉み込んで約10分放置する
- 10分後、ゴミ受けを取り出して歯ブラシで細かい汚れをこすり落とす
- 洗剤が残らないよう水でしっかり洗い流し、ゴミ受けを元に戻す
重曹やオキシクリーンを使っても汚れが落ちない場合は、黒カビが発生している可能性があります。
黒カビは、一度発生すると根を張り、素材の奥深くに入り込むため、簡単には落とすことができません。
このようなやっかいな黒カビ汚れを落とすには、キッチン泡ハイターなどの塩素系洗剤がおすすめです。
しつこい黒カビの除菌はもちろん、こびり付いた汚れを強力分解・漂白する効果があります。
また、ビニール袋にゴミ受けを入れてからスプレーすることで、少量でも高い効果を発揮することができます。
塩素系洗剤を使用する際は、他の酸性洗剤と混ぜないよう注意しましょう。
有害な塩素ガスが発生し、眼や皮膚、肺、気管などが刺激され、人体に悪影響を及ぼします。
取り扱いには十分注意しましょう。
参考:2 塩素ガスの有毒性|東京消防庁
急なトラブルに即対応「水110番」
\全国24時間対応/
掃除のポイントは「汚れの性質に合う洗剤を使う」こと
汚れの種類 | 適した洗剤 |
ヌメリ(雑菌) | 重曹/クエン酸 |
黒カビ | 塩素系洗剤 |
油 | 酸素系漂白剤 |
食品カス | 酸素系漂白剤 |
汚れが特定できない時は、汚れ全般に効果的な『中性洗剤』を使ってみよう!
ゴミ受けだけでなく、キッチンシンクまわりの掃除のコツは、汚れの種類や性質を把握し、それに合う洗剤を使うことです。
以下の項目では、汚れの特徴や適した洗剤についてそれぞれご紹介します。
ヌメリ汚れは『重曹とクエン酸』がおすすめ
キッチンシンクだけでなく、お風呂やトイレ、洗面所などの水回りで見かけることの多いヌメッとした汚れ。このぬめり汚れの正体は『雑菌』です。
雑菌は、水分や食品カス、油汚れ、石鹼カスなどの汚れ全般を栄養(エサ)にして成長します。そして、雑菌が増殖する際に出す粘着物質が原因となり、ヌメリが発生します。
雑菌を除去する際は『重曹とクエン酸』を使いましょう。
重曹とクエン酸は、汚れを分解し、浮かせる効果があります。浮いた汚れは、スポンジで軽くこすり落とすだけでキレイに取り除くことができます。また、消臭効果もあるので、排水口の悪臭予防にも繋がります。
ヌメリを放置すると、それをエサとするカビが発生するので、こまめに掃除しよう!
参考:キッチンのぬめりの原因と予防方法とは|水道救急センター
カビには『塩素系洗剤』がおすすめ
ゴミ受けについた黒ずみ汚れは、ヌメリと一緒に黒カビが固まったものです。
黒カビは、水やゴミ受けのヌメリ、食品カス、油などの汚れをエサとし、成長します。
雑菌とは違い、一度発生すると素材の奥深くまで根を張るため、表面の黒ずみを除去するだけでは解決にならず、またすぐに発生してしまいます。そのため、掃除の際は表面だけでなく、根本から除去する必要があります。
漂白・除菌効果の高い『塩素系洗剤』を使って短時間で徹底的に除菌しましょう。
カビに効果的なのは分かったけど、ツンとした刺激臭が苦手・・・
それなら『無臭タイプのキッチン泡ハイター』がおすすめです!
通常タイプと同じ成分が配合されているので、除菌効果は変わらないうえに、塩素の臭いを気にせず作業に集中することができます。
なるほど!それなら安心ですね!
参考:製品Q&A|花王株式会社
油汚れや食品カスには『酸素系漂白剤』がおすすめ
残飯や調理時に出た生ゴミ(食品カス)や、油汚れには『酸素系漂白剤』がおすすめです。
重曹やクエン酸では落としきれないしつこい油汚れを、酸素の泡の力で分解・洗浄する効果があります。
塩素系洗剤のように薬剤のツンとした刺激臭がないので、手軽に使用することができます。
排水口ゴミ受けをキレイに保つには?
「バスケットいらず」画像引用:Amazon
ゴミ受けを簡単にキレイに保つ方法を知りたい
低コストでゴミ受けをキレイに保つ方法ってあるのかな?
ゴミ受けをキレイに保つことで、掃除にかかる手前や時間を省くことができます。
また、排水管の詰まりや悪臭の予防にもなるので、これからご紹介する内容を参考にぜひ試してみてください。
水回りトラブルで困ったら【水110番】- ゴミ受けにアルミホイルを入れておく
- ゴミ受けを「底なしタイプ」に変える
- 夏は毎日、冬は2~3日に1回ゴミを捨てる
- 水切りネットを取り付ける
ゴミ受けにアルミホイルを入れておく
排水口のゴミ受けをキレイに保つには、なるべく汚れを付着させないことですが、毎日掃除をするのはなかなか難しいです。
そこでおすすめなのが、ゴミ受けに丸めたアルミホイルを1~2個入れておくこと。
アルミホイルには、菌の繫殖を抑える効果があると言われています。これは、アルミホイルが水道水に触れることで、抗菌効果のあるイオンが発生し、ヌメリなどの汚れが付着しづらくなるためです。
ただし、詰まりの原因となるため、丸めたアルミホイルを排水管に落としてしまったり、流さないよう注意しましょう。
参考:アルミホイルの意外な活用術|東洋アルミニウム株式会社
ゴミ受けを「底なしタイプ」に変える
排水口のゴミ受けを掃除する時に、網目に付着した細かいゴミを取り除くのが大変に感じたことはありませんか?
歯ブラシや専用ブラシを使えば、汚れをキレイに落とすことはできるものの、それなりに時間がかかってしまいます。
掃除の手間を省くためにも、ゴミ受けを『底なしタイプ』に変えてみましょう。
底がないとゴミがそのまま排水口に流れてしまうのでは?と思うかと思いますが、安心してください。水切りネットを併用して使用します。
ゴミ受けがリング状になっているので、底や側面に汚れが付着しません。
使い方は簡単です。水切りネットをリングに付け、ゴミが溜まったらネットを外し、新しいネットに取り替えるだけ。リングは繰り返し使用できますし、掃除の際はリングの汚れを拭き取るだけなので、手前や時間を大幅に省くことができます。
こちらの人気商品『バスケットいらず』は、1つ数百円とお手軽に購入できるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
こちらの記事では、おすすめの底なしリングタイプのゴミ受け「バスケットいらず」についてレビューしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
夏は毎日、冬は2~3日に1回ゴミを捨てる
ゴミ受けを清潔に保つためには、2~3日に1回を目安に溜まったゴミを捨てましょう。
特に春から夏の暖かい季節は、生ゴミがすぐに腐り、悪臭がキッチン中に広がってしまうので、毎日捨てることをおすすめします。夕食後、洗い物のついでに捨てるなどして習慣化しましょう。
ただし、ゴミを捨てる際も注意が必要です。そのままの状態で捨ててしまうと、ゴミ箱周辺にコバエやゴキブリが湧いてしまいます。しっかりと水気を切ってからビニール袋や専用袋に生ゴミを入れ、臭いが漏れないよう固く縛ってからゴミ箱に捨てるようにしましょう。さらに、コバエ除去スプレーを吹きかけるとより効果的です。
水切りネットを取り付ける
ゴミ受けは、水切りネットを取り付けてから設置しましょう。ゴミ受けにヌメリや細かい汚れが付着しづらくなるので、お手入れが簡単になります。
また、水切りネットを取り付けることで、ゴミ受けだけではキャッチしきれない細かなゴミを集め、排水口の詰まりを防ぐことができます。
ネットの端を持って取り出せば、生ゴミを簡単に捨てることもできるから、水切りネットは必須アイテムですね!
キッチン排水口が詰まった場合の解消法
急に排水口から汚水が溢れ返った・・・
排水口の流れがいつもより悪い・・・
定期的にゴミ受けの掃除をしていても、このような突然のトラブルに見舞われることがあります。
この場合は、何かしらの原因で排水口が詰まっている可能性があります。
こういったトラブルの多くは『固形物』『ゴミ・油汚れ』の詰まりによるものです。
ペットボトルのキャップなど固形物が原因で詰まってしまった場合は、原因物質を取り除いて解消しましょう。
まずは、固形物がどこにあるのか確認します。
見える位置にある場合は専用のワイヤーを使って取り出しましょう。
完全に見えない場合は、排水管に入り込んでしまった可能性があります。無理に取ろうとするとかえって奥に入り込んでしまったり、排水管が破損してしまうので、早めに専用業者に相談しましょう。
また、水の流れが悪くなり、排水できなくなってしまった場合は、ゴミや油汚れが詰まっている可能性が高いです。
この場合は、スッポン(ラバーカップ)を使って解消するか、お湯で押し流して解消する2つの方法があります。
お湯を使う場合のやり方を簡単にご紹介すると、排水周辺のパーツ(ゴミ受け、蓋、流し台バスケット、防臭椀(ぼうしゅうわん)など)を取り外し、排水口をタオルで塞ぎます。シンクに50~60℃のお湯を張り、溜まったらタオルを抜いて、詰まりの原因であるゴミや油汚れを一気に流します。
この時に、60℃以上の熱湯を注いでしまうと、排水管が傷んだり、破損する恐れがあるので、注意しましょう。
排水口の詰まりを予防するためにも、パイプユニッシュなどの台所用液体クリーナーを使って、ゴミ受けだけでなく排水口回りも定期的に掃除しましょう。
まとめ
以上、ゴミ受けの汚れを放置すると起こるリスクや、汚れ度合い別の掃除方法、汚れを防ぐ方法、詰まった場合の解消法についてご紹介しました。
- 掃除の際のポイントは「汚れの性質に合う洗剤を使う」こと
- ゴミ受けをキレイに保つには『アルミホイルを入れる』『溜まったゴミを頻繫に捨てる』『水切りネットを取り付ける』
- ゴミ受け掃除の手間を省くには『ゴミ受けを「底なしタイプ」に変える』のがおすすめ
ゴミ受けは、水回りに設置するアイテムのため、すぐにカビや菌が発生してしまいます。100%発生を防ぐことはできませんが、大切なのは定期的に掃除をして発生を防ぐこと。
今回ご紹介した内容を参考に、キッチン排水口まわりを清潔に保ちましょう。
【解決】急な排水口の詰まりにお困りの人へ
自分でいくつか対処したものの、詰まりが解消されない
排水管の奥に物を落としてしまった
このように、自分ではどうすることもできない詰まりは、早めに専門業者のプロに相談しましょう。
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