「ガスコンロの掃除をした後に火がつかなくなってしまった・・・」
「料理をしようと思ったらガスコンロの火がつかない・・・」
「火はつくけど、火力がいつもより弱い気がする・・・」
このような経験をされた方、もしくは現在そのような状況にある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
突然こんな状況に直面すると、焦ったり不安になってしまいますよね。。。
でも、安心してください。ガスコンロの火がつかない場合は、いくつかの原因が考えられます。まずは何が原因なのか、ひとつずつ確認して解決していきましょう。
この記事では、ガスコンロが着火する仕組みや、ガスコンロの火がつかない時に最初に確認すべきポイント、よくある8つの原因についてご紹介します。
また、原因に対しての対処法についてもご紹介しますので、ご紹介する内容を参考にぜひ試してみてくださいね!
こちらの記事では、ガスコンロの掃除方法についてご紹介していますので、合わせてご覧ください♪
目次
ガスコンロが点火する仕組み
まずは簡単に、ガスコンロが点火する仕組みについて説明します。
ガスコンロを着火させるには、電池の力で連続して火花が散る「電池式」と、圧力により発生した電圧でパチンと1回火花を生じさせる「圧電式」の2つのタイプがあります。
どちらの方法も、バーナーに送られたガス(メタンガスまたはプロパンガス)と空気中の酸素が混ざって燃えることで、火がつきます。
火をつける際は、火花を飛ばして着火させているため、パチパチ・カチカチという音が鳴ります。
通常、ガスコンロの火は青色をしています。
しかし、着火時に赤色の火が出る場合は、酸素が不足しているサインです。このような状況が続く場合は、不完全燃焼が生じ、有害な一酸化炭素が発生する恐れがあります。そのため、換気扇を回すなどして空気を入れ替えましょう。
ガスコンロの火がつかない時に確認すること
ガスコンロの火がつかない時は、まず最初に以下の項目を確認しましょう。
ガスメーターをチェック
ガスコンロの火がつかない時は、ガスメーターをチェックしましょう。
ガスメーターは、使用したガスを計測するための装置です。
一戸建ての場合、ガスメーターは屋外の玄関や浴室付近の壁際に設置されることが一般的です。
マンションやアパートの場合は、玄関脇や共用廊下などに設置されることが多いです。
ガスの元栓をチェック
ガスの元栓を確認しましょう。
通常、ガスコンロを使用する際には元栓が開いている状態ですが、数日外出する際やコンロを掃除する際には元栓を閉めることがあります。
また、家族が何らかの理由で元栓を閉めていた可能性も考えられますので、確認してみてください。
反対に、ガスの元栓を閉める場合は、時計回りに回しましょう!
2口ガスコンロの場合、どちらかは火が付くか?
ガスコンロが2口以上の場合は、どちらかは火がつくか確認しましょう。
どのような状況になっているのかによって、ガスコンロの火がつかない原因とそれに対しての対処法が異なるので、必ずチェックしましょう。
ニオイに異常はないかチェック
ガスコンロの火がつかない場合は、ニオイに異常はないかをチェックしましょう。
本来、ガスは無色透明で無臭ですが、ニオイに気づくように独特の異臭を付けています。
ガスの臭いを例えると、「玉子が腐ったような臭い」や「腐敗したタマネギ臭」です。
もしコンロ周辺からこのような異臭がする場合、ガス漏れの可能性が高いため、換気をして早急な対処が必要です。
チャイルドロック機能をチェック
チャイルドロックは、小さなお子さんのいたずらや誤操作を防ぐために搭載されている機能です。
チャイルドロックには「スライド式」「プッシュ式」の2種類があります。
また、メーカーや製品によって設置場所が異なります。
他のガス機器は使用できるか
ガスを使う場所はキッチンだけではありません。
浴室(お風呂)のお湯を温める給湯器やその他暖房器具などもガスを使います。
そのため、ガスコンロの火がつかない場合は、他のガス機器は問題なく使用できるか確認しましょう。
電池が切れていないか
電池の力で連続して火花が散る「電池式ガスコンロ」を使っている場合は、電池が切れていないか確認しましょう。
ガスコンロの電池の交換タイミングは、アルカリ電池を使用している場合でどのメーカーも半年~1年程度とされています。
ただし、実際の交換時期はガスコンロの使用頻度や電池の種類によって異なります。
また、コンロの前面パネルに電池マークの表示がある機器の場合は、ランプの点滅や点灯によって電池の状態を知らせてくれるので、電池の交換が必要かどうかを確認しましょう。
エラーコードが表示されていないか
ガス台とコンロが一体化した「ビルトインガスコンロ」を使用している場合、コンロに故障や不具合が起こるとエラーコードが表示されます。
例えば、コンロの前面パネルにエラーコード14という表示があった場合、「過熱防止機能が作動した」ことが原因で点火しなかった。
コンロの前面パネルにエラーコード31という表示があった場合、「温度センサーの故障」が原因で点火しなかった。
といったものです。
メーカーや製品によっては、エラーコードに合わせてエラー箇所を知らせてくれます。
ご家庭で使用しているコンロの取扱説明書を見て、エラーが出ている場合は、何のエラーが出ているのか確認しましょう。
安全装置や温度センサーが作動していないか
多くのコンロには、「温度センサー」と「立ち消え安全装置」がついています。
「温度センサー」は、バーナー中央にあり、鍋底の温度を検知する機能です。
「立ち消え安全装置」は、バーナーの横についているボールペンの先端のような部品で、点火ミスや吹きこぼれなどを検知してガスを自動で止める機能で、どちらも火災を防ぐために搭載されています。
ガスコンロの火がつかない場合は、こういったセンサーが作動している可能性もあるので、バーナーの温度が高温になっていないか、バーナー付近が汚れていないか確認しましょう。
ガスコンロの火がつかない!原因と対処法
ガスコンロの火がつかない場合は、以下の原因によるものがほとんどです。
この項目では、考えられる原因とそれぞれの対処法についてご紹介します。
ガスホースが原因
出典:Amazon
ガス栓とガス機器を繋ぐためのガスホース。
ねじれていたり、劣化や破損によってガスの供給がうまくできなくなり、ガスコンロの火がつかなくなる原因となります。
一般的に、ガスホースの交換タイミングは製造日から約6~7年が推奨されています。
普段からコンロ掃除や調理前に、ガスホースが緩んでいないか、破損箇所はないかを確認してから使いましょう。
原因 | 対処法 |
ガスホース 劣化/破損/ねじれ/緩み | ホースの交換/ねじれや緩みを直す |
ガスホースは、自分で交換することが可能です!
交換の際は、換気扇を回し、必ず元栓を閉めてから行いましょう。
ガスメーターが原因
出典:株式会社サイサンHP
ガスコンロの火がつかない場合は、ガスメーターが遮断されていることが原因の可能性があります。
ガスメーターの液晶には、異常があると赤いランプが点滅し、上記の画像のようにアルファベット(A)(B)(C)で遮断されている理由が表示されます。
メーターに表示されている遮断の原因を確認し、異常がなければ復帰することができます。
原因 | 対処法 |
ガスメーター | 復帰ボタンを押す/ガス会社に問い合わせる ※復帰操作はメーターの種類によって異なる場合があります |
本体の電池切れが原因
電池式のガスコンロを点火する際に、「チチチ」という音がならない、または音が弱い、音の間隔が長い場合、電池切れまたは電池が切れかかっている可能性があります。
新しい電池に交換しましょう。
また、交換する際は、お使いのガスコンロの取扱説明書に従って、電池を正しい位置にしっかりと設置してください。
電池がズレていたり、きちんと電極と接していないと、交換してもコンロが点火しませんので注意しましょう。
普段から予備の電池を用意しておくと突然電池が切れてもすぐに交換できるので、安心ですね!
原因 | 対処法 |
電池 | 新しい電池に交換/正しく設置 |
ガスコンロに使用する電池は、アルカリ電池がおすすめです。
マンガン電池と比べて値段は少し高めですが、パワーや容量が2倍以上大きいため、長持ちしますよ♪
バーナーキャップが原因
バーナーキャップの汚れ、ズレ、誤った取り付け、または吹きこぼれにより、コンロの火がつかないことがあります。
バーナーキャップが汚れていたり、調理の際に汁物が吹きこぼれて濡れてしまった場合は、バーナーを取り外して掃除をしてきれいな状態にしましょう。
特に、バーナーキャップのくぼみ部分には汚れが溜まりやすいので、使い古した歯ブラシと洗剤を使って汚れをしっかりと落としましょう。
また、バーナーを設置する際は、コンロ本体やバーナーキャップにある、位置合わせの印に合わせて正しく設置しましょう。
キャップが浮いていたり、ズレや裏返っている場合は点火できませんので、よく確認しましょう。
原因 | 対処法 |
バーナーキャップ 汚れ/ズレ/水気/吹きこぼれ | バーナーの掃除/正しい位置に設置する |
点火プラグが原因
バーナーキャップのそばにある先端がとがった部品である「点火プラグ」や「その他周辺の部品」が原因の場合、バーナーキャップと同じく、汚れやズレ、濡れによってコンロの火がつかないことがあります。
特に、繊細な部品である「点火プラグ」は、火花を飛ばしてガスコンロに火をつけるといった重要な役割があります。
汚れている場合は、柔らかい布で拭き取り、水気を切ってしっかりと乾燥させましょう。
このような繊細な部品は変形や破損の危険があるため、掃除時には優しく丁寧に汚れを取り除くことが大切です。
原因 | 対処法 |
点火プラグ 汚れ/ズレ/濡れ | 掃除してしっかり乾燥させる |
掃除の際に水をこぼしたことが原因
ガスコンロを掃除中にうっかり水や洗剤をこぼしてしまったことが原因で、火がつかないことがあります。
そういった場合は、乾いたマイクロファイバークロスまたは柔らかいタオルで、こぼれた水や洗剤を拭き取りましょう。
その際に、コンロ下や、バーナー、バーナーキャップなどの部品も水で濡れている可能性が高いので、そういった場所も念入りに拭き取ってください。
拭き取った後はしっかりと自然乾燥させましょう。
濡れたままの状態で放置してしまうと、故障の原因となるので、隅々までしっかりと拭き取りましょう。
原因 | 対処法 |
水をこぼした | 水気をしっかり拭き取り、乾燥させる |
ロック機能が原因
コンロの火がつかない場合は、「チャイルドロック機能」がonになっているかもしれせん。
この機能は意外と見落としがちなので、点火できない時は必ずロックが解除されているかを確認しましょう。
原因 | 対処法 |
チャイルドロック機能 | ロック機能を解除 |
コンロ周りの汚れ防止グッズが原因
コンロ周りに汚れ防止グッズを使用している場合、火がつかなくなることがあります。
特に、コンロのサイズに合わない汚れ防止グッズを無理に取り付けていると、点火だけでなく故障の原因にもなります。適切なサイズのグッズを選んだり、純正品を使うよう心がけましょう。
原因 | 対処法 |
コンロ周りの汚れ防止グッズ | 純正の汚れ防止グッズの使用 適切なサイズの汚れ防止グッズを使用 |
【まとめ】ガスコンロの火がつかない!原因と対処法
コンロの火がつかない時の対処法を、以下の一覧表にまとめてみました。
「今すぐ何とかしたい!」「突然火がつかなくなって困っている」という方はぜひ参考にしてみてくださいね!
不具合場所 | 原因 | 対処方法 |
ガスホース | 劣化/破損/ねじれ/緩み | ・ガスホースの交換 ・ねじれや緩みを直す |
ガスメーター | 遮断またはエラー | ・復帰ボタンを押す ・ガス会社に問い合わせ |
本体の電池 | 電池切れ/電池が切れかかっている | ・新しい電池に交換 ・正しく設置 |
バーナーキャップ | 汚れ/ズレ/水気/吹きこぼれ | ・バーナーの掃除 ・正しい位置に設置 |
点火プラグ | 汚れ/ズレ/濡れ | ・掃除 |
ガスコンロ全体 | 水をこぼした | ・水気をしっかり拭き取って乾燥 |
ロック機能 | ロックがかかっている | ・ロック機能を解除 |
汚れ防止グッズ | サイズが合っていない | ・純正の汚れ防止グッズの使用 ・適切なサイズの汚れ防止グッズを使用 |
本体 | 寿命/故障 | ・ガス会社に相談 ・メーカーに修理の依頼をする ・新しいコンロに買い換える |
改善しない場合はガスコンロが故障してるかも
考えられる原因に対して対処しても改善しない場合は、ガスコンロ本体が故障している可能性が高いです。
ガスコンロの寿命は10年が目安と言われています。使用年数が長い場合は、本体の買い替えのタイミングかもしれません。
もし、購入してからそこまで経っていない場合は、自分で対処するのは難しいため、ガス会社に問い合わせたり、ガスコンロのメーカーに相談し、場合によっては修理を依頼しましょう。
原因 | 対処法 |
ガスコンロの故障 | ガス会社に相談 メーカーに修理の依頼をする 新しいコンロに買い換える |
まとめ
以上、ガスコンロが着火する仕組みや、ガスコンロの火がつかない時に最初に確認すべきポイント、よくある8つの原因とその対処法について解説しました。
ガスコンロの火がつかなくなる原因はいくつもあります。
もしかしたらすぐに解決できることが原因の可能性もあるので、まずはガスの元栓は開いているか、電池は消耗していないか、コンロの部品(パーツ)が適切に設置されているか、ロック機能が解除されているかなどを確認しましょう。
また、ガスコンロ火がつかない原因の中でも多いのが、油汚れや焦げの詰まりによるものです。
普段から定期的にコンロ本体や五徳などのパーツの掃除を行い、できるだけキレイな状態を維持して、安全に使いましょう。
こちらの記事では、コンロ周りの頑固な油汚れ・焦げ付き汚れを落とす方法についてご紹介していますので、合わせてご覧ください♪