※この記事には虫の画像が含まれています。苦手な方はご注意ください

洗濯物や布団につく「グンバイムシ」ってどんな虫?
人やペットに害はないのかな?対処方法も知りたい

洗濯物や布団に付着する小さな虫。
その正体は、なんとカメムシの仲間「グンバイムシ」です。
グンバイムシは、平たい楕円形をしており、翅(はね)は半透明の軍配型です。
実際にYahoo!知恵袋でも「この虫は何?」「洗濯物によくついて困る」という声が多く、私自身も毎年夏になると洗濯物に張り付くこの虫に悩まされています。
洗濯物を取り込む際にバサバサと振り払っても、しつこくくっついていてなかなか取れません。
そんな不快害虫「グンバイムシ」は、人やペットに害があるのでしょうか?
この記事では、グンバイムシの生態や発生時期、洗濯物に付着する理由、弱点などを徹底調査。
また、効果的な駆除スプレーや予防法についても詳しくご紹介しています。
この記事はこんな人におすすめ
- グンバイムシは人に害があるのか知りたい
- 徹底的に対策してグンバイムシの発生を防ぎたい
- グンバイムシに効果的な駆除スプレーを使いたい
目次
植物に寄主する「グンバイムシ」

虫 | グンバイムシ |
見た目 | 約3.5~4mm 平たい楕円形/翅(はね)は半透明の軍配型 |
食べ物 | 植物の汁 |
生息場所 | 植物 (ツツジ/キク/アジサイ/ひまわり/果樹/野菜など) |
天敵 | 鳥/昆虫 |
発生時期 | 6~8月 |
グンバイムシと言っても、その種類は実に多く、世界では約2,600種、うち日本では約70種が確認されています。
日本で見られるグンバイムシの多くは、淡褐色や黒褐色をしており、植物の葉に紛れるような地味な色合いです。
この虫は、気温が高く乾燥しやすい「梅雨明け〜8月ごろ」に最も多く発生します。
特に夏場の洗濯物や布団への付着が増えるのはこのためです。
そして、10月下旬から11月ごろになると、成虫は越冬の準備に入ります。

落ち葉や樹皮のすき間などに隠れて、冬眠すると言われています
やがて春になると、グンバイムシは気温の上昇とともに再び活動を始め、植物の葉の裏側に乳白色の卵を産みつけます。
基本的にグンバイムシは植物の葉裏で生活し、春や夏でもあまり活発に動き回ることはありません。
小型で目立ちにくいため、気づかないうちに洗濯物についていることもしばしばあります。
参考:グンバイムシ|株式会社NHK出版
参考:病害虫ナビ|KINCHO園芸株式会社
参考:植物防疫病害虫情報|農林水産省
洗濯物に付着する理由

グンバイムシは、主に樹木の葉や枝で活動する虫です。
しかし、ベランダに植物を置いていたり、周囲に雑草や好みの植物が生えていると、近くにいたグンバイムシが飛んで来たり、風に乗って洗濯物に飛ばされ、付着してしまうことがあります。
また、グンバイムシは動きが少なく、じっとしている習性があるため、洗濯物を葉と勘違いしてとまり、そのまま静かに休んでいる場合もあります。

洗濯物や布団は、グンバイムシにとって休憩場や隠れ家になっているんだね
人やペットに害はあるのか?
結論から言えば、グンバイムシは人やペットに害はありません。
カメムシの仲間ではありますが、悪臭を出したり、刺したりすることもないため、身体的な被害は基本的にありません。
ただし、グンバイムシは庭木やガーデニング植物の汁を吸って生きているため、植物を育てているご家庭は注意が必要です。
「グンバイムシ」の弱点は3つ


グンバイムシの弱点はなんだろう?
グンバイムシには、次のような3つの弱点があります。
- 水に弱い
- 寒さに弱い
- 酢のニオイが苦手
グンバイムシは、湿気を好むダニとは異なり高温で乾燥した環境を好む害虫です。
そのため、雨の日が続く時期や梅雨のような湿度の高い季節には、あまり姿を見かけません。
また、低温にも弱いため、動きがさらに鈍くなります。
さらに、グンバイムシは酢の強いにおいを嫌う傾向があります。
酢には殺虫効果こそありませんが、産卵を防いだり、近づきにくくする忌避効果が期待できます。
「グンバイムシ」に効果的な駆除アイテム

グンバイムシに効果的な駆除アイテムを、以下の2つの発生場所別にご紹介します。
- 洗濯物・布団に付着している
- 植物に発生
洗濯物・布団に付着している
グンバイムシが洗濯物や布団に付着している場合は、コロコロ(粘着クリーナー)での捕獲がおすすめです。
ピンポイントで取り除けるうえ、粘着テープを丸めるだけで虫に触れずにそのまま処分できます。
特におすすめなのが、「ニトムズ コロコロ ミニ」
グンバイムシだけでなく、大きなホコリから微粒子の花粉までもごっそり取れる強粘着タイプ!
洗濯物をはたいても落ちにくい、繊維にしがみついた虫も、ニトムズ コロコロ ミニならしっかりキャッチ。
さらに、コンパクトサイズなので、ソファやベッドなど家中のさまざまな場所でも活躍し、収納時もかさばりません。
花粉も取れる!強接着

掃除機で吸い取る方法もありますが、中で虫が繁殖する恐れがあるため、あまりおすすめできません
植物に発生
庭木や鉢植えなど植物にグンバイムシが発生している場合は、専用の殺虫剤を使用しましょう。
殺虫剤には「スプレータイプ」と「粒タイプ」があります。
手軽に使えるスプレータイプなら、「住友化学園芸 殺虫殺菌剤 ベニカXファインスプレー」がおすすめです。
幅広い植物に使える
粒タイプなら、「住友化学園芸 殺虫剤 家庭園芸用GFオルトラン粒剤」がおすすめです。
蒔くだけ簡単
グンバイムシ対策・予防方法

人やペットに害はないものの、見つけると不快なグンバイムシ。
この項目では、特別な道具がなくてもできるグンバイムシの対策・予防法を3つご紹介します。
家のまわりの雑草はこまめに除草
グンバイムシは、ツツジやサザンカなどの低木や雑草に生息することが多く、特に日当たりが良くて乾燥した場所を好みます。
家の周りに雑草が生い茂っていると、格好の住処となり、そこからベランダや庭木に移動してくる可能性も。。。
そのため、住処である雑草を定期的に除去しましょう。
除草剤をまいたり、防草シートを敷くなどして、生えにくい環境を作りましょう。
根まで枯らす
植物に酢水スプレーを吹きかける
グンバイムシに限らず、アリや蚊、ハエなど多くの害虫は酢の強い匂いを嫌う習性があります。
そこでおすすめなのが、自宅にある酢を使った「酢水スプレー」です。
酢水スプレーには、殺虫効果はありませんが、寄せつけ防止(忌避効果)があります。
しかも、殺虫成分が入っていないため、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使えるのがうれしいポイントです。
作り方はとても簡単!
酢と水を1対4の割合で混ぜ、空スプレーボトルに入れるだけ。
植物はもちろん、キッチン周り、窓や網戸、ゴミ箱の周辺など、虫が寄ってきやすい場所にスプレーしましょう。

グンバイムシの弱点「水」「酢のニオイ」で寄せ付け防止!
穀物酢
参考:酢で始める自然派害虫対策|株式会社おひさま総合研究所
ベランダを清潔にする
意外と見落としがちですが、「ベランダ掃除」も大切な対策のひとつ。
落ち葉やホコリ、風で飛んできた枯れた植物のかけらなどが溜まっていると、グンバイムシの隠れ場所になります。
定期的に掃き掃除をしてベランダを清潔に保ちましょう。
まとめ
以上、グンバイムシの生態や弱点、対策・予防方法などについてご紹介しました。
- グンバイムシの発生原因は「近くの植物」
- グンバイムシは人やペットに害はない
- グンバイムシの弱点は「水」「酢のニオイ」「低温」
園芸害虫として知られるグンバイムシは、発生を完全に防ぐのは難しくても、住みにくい環境を作ることで被害をぐっと減らすことができます。
「なんだか最近、洗濯物に虫がついてる…」と気になったら、今回ご紹介した手軽にできる予防策や便利な駆除アイテムを取り入れてみましょう。