春先や秋にやってくる、つらい花粉シーズン。
毎年この時期が来ると、屋外だけでなく室内でも、くしゃみや鼻水、目のかゆみが止まらなくなることってありますよね。
そのため、「エアコンをつけると外気と一緒に花粉が部屋に入ってくるから、頻繫には付けられない・・・」
という方も多いのではないでしょうか?
しかし実際には、エアコンを使用することで花粉が室内に入ってくることは本当にあるのでしょうか。
この記事では、エアコンから花粉が侵入すると言われる理由や、「フィルターシート」を使ったエアコンの花粉対策、掃除方法についてご紹介します。
また、室内の花粉対策についてもご紹介しますので、花粉症にお悩みの方は必見です!
目次
エアコンから花粉が侵入するのはウソ?!
「エアコンを使用すると、外から取り込んだ空気を部屋に排出しているため、花粉も一緒に入って来てしまうのでは?」と思われがちですが、実際には花粉が入ってくることはほとんどありません。
なぜならエアコンは、もともと室内にある空気を循環させて冷やしたり、温めたりした風を再び室内に送り出すといった仕組みになっているからです。
では、なぜエアコンを付けると花粉症がひどくなる・悪化するといったことがあるのでしょうか?
次の項目で解説していきます。
エアコンを付けると花粉症が悪化する3つの原因とは?
エアコンを付けても、花粉が侵入することは基本的にはありませんが、エアコンを付けることで花粉症の症状が出る場合があります。
その原因は、以下の通りです。
原因が分かれば対策ができますね!
原因1:室内に花粉が溜まっている
花粉は、屋外だけでなく、さまざまな方法で室内に侵入します。
そのため、室内に花粉が溜まっている状態のままエアコンを使用することで、空気が循環され、花粉が部屋中に舞い上がってしてしまい、花粉症が悪化することになってしまうのです。
室内の花粉を軽減するには、室内に花粉を入れないための対策を徹底して行いましょう!
以下の「室内の花粉対策」の項目では、対策方法やそのやり方について詳しくご紹介しています。
原因2:エアコンにホコリや花粉が付着している
花粉が混じった室内の空気をエアコンが吸い込み、冷房や暖房を排出することで、エアコン本体や吹き出し口に花粉が付着します。
特に、エアコンの内部にあるフィルターは、ホコリや汚れ、カビなどの不純物を取り除いて空気を排出する役割があるため、エアコン内で最も花粉が付着しやすい場所でもあります。
そして、花粉が付着した状態のエアコンを使い続けてしまうと当然、部屋中に花粉が広がり、いつの間にか大量に吸い込んでしまって花粉症が悪化してしまうのです。
花粉症を悪化させないためにも、定期的にエアコンの掃除を行って清潔に保ちましょう。
以下の【花粉予防】簡単にできるエアコンの掃除方法の項目で、その手順について詳しくご紹介しています。
原因3:エアコンの換気機能
エアコンの有名メーカーであるダイキンなど、一部の製品に搭載されている「換気機能」を使用することが原因で、花粉症が悪化することがあります。
換気機能とは、浴室(お風呂)やトイレ、キッチンなどに設置されている換気扇のように、室外からの空気を取り込んで、室内に放出するための機能です。
雨の日でも窓を開けずにいつでも換気ができるため、新型コロナウイルス蔓延を機に注目が高まりました。
ただし、花粉の季節に使用してしまうと、かえって悪化させてしまう可能性があるため、花粉の飛散量が少ない日や時間帯に使用しましょう。
「エアコンフィルターシート」を使って花粉対策
出典:Amazon
エアコンの花粉対策を行う際は、エアコンフィルターシートを貼るのが効果的です。
エアコンフィルターシートとは、エアコンの上部や吸い込み口に貼り付けて、エアコン内部にホコリや花粉が入るのを防ぐためのフィルターです。
フィルターシートを貼ることで、花粉を防ぐだけでなく、エアコンのフィルター掃除を行う頻度を減らすことにも繋がりますので、ぜひ活用してみましょう!
以下の項目では、おすすめのエアコンフィルターシートを5つご紹介します。
東和産業 エアコンフィルター
東洋アルミ ホコリとりフィルター
カビブロックバイオ酵素フィルター
日本デンソー エアコンフィルター
日本デンソー エアコン用インナーフィルタ
【花粉予防】簡単にできるエアコンフィルターの掃除方法
エアコン内で最も花粉が付着しやすい場所である、フィルターの掃除方法をご紹介します。
エアコンフィルターの掃除は、使用頻度が高い場合で2週間に1回、使用頻度が低い場合でも1ヶ月に1回を目安に行うのがおすすめです。
フィルター掃除に必要な掃除道具
掃除を始める前に、まずは必要な掃除道具を揃えておきましょう。
エアコンフィルターには、大量の花粉が付着している可能性があります。
フィルターの掃除をする際は、必要に応じてマスクやメガネなどを着用し、花粉の吸い込みを防ぐことをおすすめします。
エアコンフィルターの掃除手順
フィルターの掃除手順は、以下の通りです。
フィルターを水洗いした後は、しっかり乾燥させてから元の場所に戻しましょう。
湿っていたり濡れた状態のまま戻すと、カビや雑菌の繁殖の原因となりますので注意してください。
その他、エアコン本体や室外機、吹き出し口の掃除方法は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
フィルター掃除のついでにエアコン全体をキレイにしましょう!
室内に花粉が侵入する原因
花粉症の季節は、外出時にマスクやメガネを着用するなどの対策をしているにも関わらず、家の中で過ごしていても外にいる時と同じくらいひどい症状が出てしまう方や、帰宅して時間が経つのに症状が治まらないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合、屋外で飛散している花粉が室内に侵入していることが理由と考えられます。
ではどのようにして外から花粉は侵入してくるのでしょうか?
考えられる花粉の侵入経路は、以下の通りです。
原因1:換気時に侵入
キッチンや浴室、トイレなどにある換気扇を回したり、窓を開けて室内に風を通す「換気」を行うことで、外の空気と共に花粉が室内に侵入してしまいます。
しかし、花粉症の悪化を防ぐために換気をしない状況が続いてしまうと、湿気がこもってカビやダニが発生しやすくなったり、二酸化炭素の量が増え、集中力の低下や呼吸器疾患を起こしてしまう可能性があるため、換気は必要不可欠です。
花粉が気になる場合は、換気のタイミングや方法を工夫することで花粉の侵入を最小限に抑えることができます。
原因2:家の隙間から侵入
家の中には、窓やドア周辺、壁や床の接合部、通気口などさまざまな箇所に隙間があります。
大きさわずか30μm(マイクロメートル)という極めて小さな粒子である花粉は、その隙間から風や湿気と一緒に侵入し、蓄積します。
隙間テープや補修材を使ってこれらの隙間を塞ぐことで、花粉の侵入を防ぐことができます。
お部屋の掃除をするついでに、隙間がないかチェックしましょう。
原因3:外に干した洗濯物や布団に付着
洗濯物や布団を外干しすると、屋外で浮遊している花粉が洗濯物や布団の表面に付着し、そのまま取り込むことで、花粉が室内に侵入します。
付着した花粉を手で払ったり、布団たたきや掃除機を使って、できるだけ花粉を落としてから取り込みましょう。
原因4:人の体やペットに付着
花粉シーズンに外出すると、髪の毛や皮膚、衣類には目に見えない花粉が大量に付着します。
その状態で家に入ってしまうことで、室内にも花粉が蓄積します。
特に花粉は、人やペットが頻繫に通る場所や、人が集まるリビングに溜まりやすく、動きによって空気中を舞います。
帰宅時は、玄関ドアから少し離れた場所で付着した花粉をはらってから家に入りましょう。
室内の花粉対策
憂鬱な花粉シーズン。
外でも家でも花粉症に悩むのはとてもつらいもの。せめて家の中では花粉に苦しむことなく快適に過ごしたいものです。
この項目では、室内に花粉を入れないためにできる対策を3つご紹介します。
以下の対策をすることで、花粉症の症状を軽減するだけでなく、まだ花粉症でない人にとっても、花粉症の発症を防ぐ効果が期待できますので、ぜひ参考にしてみてください♪
空気清浄機を使う
室内の空気を清潔に保つには、空気清浄機がおすすめです。
空気清浄機は、空気中に浮遊する目に見えない花粉やハウスダスト、ウィルス、排気ガスなどを内部のフィルターで吸着・除去してキレイになった空気を排出してくれる便利な家電製品です。
また、ペットやタバコなどの気になるニオイを消臭してくれる効果もあるため、花粉の時期だけでなく1年を通して使うことができます。
空気清浄機を使って室内の花粉を徹底的に除去するには、不在時でも24時間フル稼働させ、空気が循環しやすい場所に置き、そして花粉が入りやすい玄関にも設置して、効果を最大限に引き出しましょう。
おすすめの空気清浄機はこちらの記事でご紹介しています!
換気は早朝か深夜にする
1日のうち、花粉が最も多く飛散するピークは11時から14時と17時から19時の2回あるとされています。
そのため、換気をする際は、花粉の飛散量が1日の中で最も少ない早朝または、深夜に行いましょう。
換気機能付きエアコンも、早朝または深夜に使用しましょう♪
また、換気の際は窓を全開にして空気を入れ替えたいところですが、それではかなりの花粉が室内に入り込んでしまいます。
花粉の少ない時間帯とはいえ、完全に入らないというわけではないので、レースカーテンを閉めた状態で窓を10cmほど開けて換気を行うことをおすすめします。
洗濯物は部屋干しする
洗濯物を外干しすると、短時間で洗濯物がカラっと乾いて気持ちがよいものですが、花粉シーズンは部屋干しがおすすめです。
部屋干しすることで、花粉が付着する心配がないだけでなく、天候に左右されずに洗濯できたり、紫外線による衣類の傷みや色あせを防げるというメリットがあります。
一方で、外干しに比べて乾くのが遅いため、雑菌が繁殖しやすく、生乾きのイヤな臭いが気になることがあります。
そのような場合には、浴室乾燥機や除湿器、サーキュレーターを利用して洗濯物に風を当てると良いでしょう。
洗濯物全体に風が当たるので、乾きが早くなり、生乾きを防ぐことができます!
どうしても外干ししたい場合は、静電気による衣類への花粉の付着を軽減するために柔軟剤を使用し、花粉の飛散量が少ない朝の10時前までに洗濯物を干しておき、花粉を払ってから取り込むことをおすすめします。
こちらの記事では、「花粉の時期の洗濯物問題」について詳しくご紹介しています。
まとめ
以上、エアコンから花粉が侵入する理由や、「フィルターシート」を使ったエアコンの花粉対策、掃除方法、室内の花粉対策についてご紹介しました。
花粉シーズンにエアコンを使用すると、花粉症が悪化すると言われる理由は、もともと室内に入り込んでいた花粉によるものだということが分かりました。
大切なのは、室内の花粉対策と定期的なエアコンの掃除をすることです。
今回、自分でも簡単にできるエアコンフィルターの掃除方法をご紹介しましたが、フィルターの掃除を行っても改善されない場合は、エアコン内部に花粉が付着してしまっている可能性が非常に高いです。
エアコン内部の掃除は、自分で行うのは非常に難しいため、専門の業者にクリーニングを依頼しましょう。
こちらの記事では、おすすめのハウスクリーニング業者についてご紹介しています。
また、普段の生活にも注意しましょう。
例えば、睡眠不足やストレスの溜め込み、アルコールの飲みすぎ、喫煙は花粉症を悪化させてしまいます。
適度に運動をして、規則正しい生活を心掛けましょう。